用語集

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骨について

骨膜
骨の外側を覆う膜のことで、骨を作る細胞や神経などが多く分布しています。
皮質骨
骨の表面付近を覆っている固くて緻密な骨で、「緻密骨」とも呼ばれています。腕や足など、大きな力がかかる部分の骨は皮質骨の割合が多く、衝撃に強い構造となっています。
海綿骨
骨の内部にある、スポンジ(海綿)のような構造をした骨のことで、新陳代謝が活発に行われています。血液中のカルシウム濃度を調節する役目もあり、カルシウム不足が続いたり、骨粗鬆症にかかると、最初は海綿骨から減っていくといわれています。
たとえば、背骨は海綿骨の割合が多い部分ですが、骨量が大きく減ってしまうと、わずかな力が加わっただけで背骨がつぶれて(圧迫骨折)しまい、身長が縮んだり痛みの原因となることがあります。
圧迫骨折
背骨は臼(うす)のような形で、内部にスポンジ状の構造をした「骨梁」(こつりょう)がビッシリ詰まっています。骨粗鬆症になると、骨梁が細くなって切れてしまったり、数が減って、背骨の中に鬆(す)があいたようになります。その結果、骨がもろくなって潰れることを「圧迫骨折」といいます。
背骨が圧迫骨折でつぶれると身長が低くなったり、くさび形に変形して背中が丸くなることもあります。一度骨折すると、他の背骨が次々に骨折をおこし、姿勢が悪くなって日常生活の活動範囲が狭くなる原因になります。早めに適切な治療を受けて、骨折を食い止めることが重要です。

骨梁が切れて、数が減ってしまった背骨の断面

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骨代謝について

骨代謝(骨のリモデリング)
骨は硬くて変化しないようにみえますが、髪の毛や皮膚と同じように、常に新陳代謝を繰り返しています。古くてもろくなった骨の一部を壊して(骨吸収)、新しい骨に作り替えるはたらき(骨形成)を「骨のリモデリング」と呼びます。
骨のリモデリングは成長期を過ぎた後も一定のサイクルで続きますが、加齢や、運動不足などの生活習慣が原因で破骨と骨形成のバランスが崩れると、骨粗鬆症の原因になります。
破骨細胞
弾力や固さを失った古い骨を分解する細胞です。骨の新陳代謝に欠かせない細胞ですが、女性の場合は、閉経を迎えると破骨細胞のはたらきを抑える女性ホルモンが減少して、急速に骨の量が減ってしまうことがあります。
骨芽細胞
骨の鉄筋にあたるコラーゲンをつくりながら、血液中のカルシウムを骨にとりこんで、破骨細胞が壊した部分を修復する細胞です。運動で骨に力が加わると、骨芽細胞のはたらきが活発になるといわれています。
骨代謝マーカー検査
尿や血液を調べて、骨の新陳代謝のバランスを確認するための検査です。治療薬の選択や、薬による治療効果の確認に使われています。
骨の状態を調べて、骨吸収が活発すぎる場合は、破骨細胞のはたらきを抑える薬を処方して、骨形成が弱い場合は、骨の形成を促す薬を処方します。薬をのみ始めてから数ヶ月後に再度検査を行って、骨代謝のバランスが改善していれば同じ治療を継続します。バランスが変化しなかった場合は、違う種類の薬を処方することがあります。
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骨粗鬆症について

骨量(bone mass)
骨は骨基質(コラーゲンなど)と骨塩(ハイドロキシアパタイト)からなり、骨量はそれらの総和です。
骨塩量(bone mineral content、BMC)
DXA、QCT、pQCTなどで測定されているのは骨塩量です。
骨密度(bone mineral density、BMD
骨サイズの影響を除外するために、DXAでは骨塩量を骨面積(cm2)で,QCTやpQCTでは骨塩量を骨体積(cm3)で除した値で示します。
原発性骨粗鬆症
加齢や閉経後に起きる骨粗鬆症のことで、明らかな原因となる病気などがみられないのが特徴です。一般的には、以下の2種類に分類されます。
退行期骨粗鬆症(老人性/閉経後)
退行期骨粗鬆症には 「老人性骨粗鬆症」「閉経後骨粗鬆症」の2種類があります。
老人性骨粗鬆症
加齢によって腸の働きが衰え、カルシウムの吸収率が落ちたり、腎臓の働きが弱まって、カルシウム吸収に必要な活性型ビタミンDの合成量が低下することが原因と考えられています。
閉経後骨粗鬆症
骨からのカルシウム吸収(破骨)を抑える女性ホルモン(エストロゲン)の欠乏が原因とされています。
若年性骨粗鬆症
発生率は非常に低く、思春期に発症して自然に治ったり、青年期に発生して骨折を繰り返すケースもあります。現在、原因は不明とされています。
続発性骨粗鬆症
ステロイド剤の投与や、糖尿病、卵巣摘出といった疾患などが原因となる骨粗鬆症で、子供や若者もかかります。
主な原因
内分泌・代謝:卵巣摘出、糖尿病など
栄養・嗜好物:栄養不良・不足
運動:運動不足
薬剤:ステロイド(副腎皮質ホルモン)剤の投与など
その他:慢性肝障害、胃切除など
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栄養について

カルシウム
骨の主成分となるミネラルで、体内に含まれるカルシウムのうち、99%が骨に含まれています。残りの1%は血液などに含まれ、心臓や脳の働きをコントロールする重要な役割を担っています。カルシウムのとり方が足りないと、骨からカルシウムが溶け出して、血液の中のカルシウム濃度を保とうとします。この状態が続くと骨からどんどんカルシウムが減ってしまい、骨粗鬆症の原因となることがあります。
マグネシウム
カルシウムと同じように、骨を形作っているミネラルの一つです。リン酸と結びついて「リン酸マグネシウム」として骨の中に分布しています。カルシウムの吸収を助ける作用をもっており、心臓や筋肉の働きを整えたり、精神を安定させる働きもあります。
コラーゲン
骨を形成しているタンパク質の一種です。骨はコラーゲン繊維と、リン酸カルシウム(ハイドロキシアパタイト)やマグネシウム、ナトリウムなどのミネラルから作られています。骨を建築物に例えると、コラーゲン繊維という鉄筋の周囲を、カルシウムがコンクリートのようにしっかりと固めていることになります。
また、コラーゲン繊維は骨と骨の間をつなぐ軟骨にも多く含まれており、水分をたくわえてクッションの役割を果たしています。
加齢などによってコラーゲン繊維が老化すると、カルシウムとの結びつきが弱まり、骨がもろくなって骨粗鬆症の原因となるほか、軟骨のクッションとしての役割が果たせなくなり、骨と骨が直接すり合うようになると関節炎の原因にもなってしまうのです。
なお、コラーゲンを含む食品をとっても、体内でコラーゲンができるとは限りません。コラーゲンは腸の中でアミノ酸に分解された後、体内のアミノ酸プールで数万種のタンパク質の合成に利用されるので、再びコラーゲンに合成されるのはごく一部となってしまうのです。ただ、食品から摂取したコラーゲンが、腸管の免疫系を形作るリンパ球に作用して、コラーゲンに対する抗体や、コラーゲンを壊す酵素の働きを抑える可能性はあります。
ビタミンD
腸からのカルシウムやリンの吸収を助け、骨形成を促進するビタミンです。日光浴で紫外線を浴びると、皮膚内のプロビタミンD(コレステロールの一種)という物質からビタミンDが形成されます。1日20〜30分程度、散歩などをしながら日光にあたりましょう。食品ではサバ、イワシ、カツオなどの青魚や、干しシイタケなどに多く含まれています。
ビタミンK
骨からのカルシウムの溶出を抑え、骨形成を促進するビタミンです。プロトロンビンという血液を凝固させるタンパク質の合成にも関係しており、けがで出血したときに、血液を固めて止血する働きもあります。納豆やブロッコリー、チーズ、レバーなどに多く含まれています。
イソフラボン
イソフラボンは大豆などに含まれている成分で、女性ホルモンのエストロゲンと似た作用をもっています。女性ホルモンは、骨からカルシウムが溶け出す(破骨)のを抑える作用があり、動脈硬化や高コレステロール血症にも効果があると言われています。
閉経期を迎えた女性は卵巣の働きが弱くなり、エストロゲンの分泌量も減ってしまうので、豆腐や納豆などの大豆製品を積極的にとり、イソフラボンを補給しましょう。
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骨量測定について

超音波法
かかとの骨に超音波をあてて、超音波が骨の中を通り抜ける速度を測定する検査法で、保健所などで広く用いられています。エックス線を使わないので妊婦でも測定可能で、比較的簡単に骨量を測定できます。骨粗鬆症の心配があるかどうかを大まかに調べる(スクリーニング)ことができますが、より詳しい検査を受けたい場合は、病院でDXAやpQCTによる検査を受けましょう。
DXA(デキサ)
2種類のエックス線を骨にあてて、エックス線の吸収率から骨量を測定する方法で、腰椎や大腿骨の海綿骨や、手首などを測定します。骨量変化が海綿骨に現れやすい若い女性や、閉経直後の女性にも適した測定方法で、病院などで広く精密検査に 用いられています。
単位面積あたりの骨量を二次元的に測定するので、骨の大きさによって結果が変ってしまい、体の大きい人は骨密度が高いと測定されてしまう場合もあります。
pQCT(ピーキューシーティー)に変更
専用の小型エックス線CT装置を用いて橈骨(手首の骨)などを撮影し、エックス線の吸収率をコンピュータで測定します。DXAなどの骨量測定法では, 投影密度といって、障子に映った影絵のように一定面積の中の骨の量を測るだけで、物理学的な真の密度である、一定容積の中の骨の量(容積密度)を測ることはできません。また、DXAでは奥行きが計測できないため、体の大きい人は骨密度が高いと判定されることがあります。
QCT(定量コンピュータ断層法)を末梢骨に応用したpQCTが、骨密度をもっとも正確に測る方法とされています。
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治療法について

骨セメント
骨に小さい孔を開けて、リン酸カルシウム骨セメントを注入する手術方法です。脊椎圧迫骨折の場合、大部分は自然に固まって治りますが、くさび形に変形した椎体が神経を圧迫したり、骨折が長引いて異常な動きをして、遅発性の脊髄神経症状を起こした場合は、骨セメント注入手術の適応になります。近年普及してきた手術方法ですが、現在は比較的限られた病院で行われています。
リスクとしては、ペースト状のリン酸カルシウム骨セメントを注入するため、骨セメントが骨以外の場所に漏れて固まり、神経を圧迫して後遺症が出る可能性があります。
手術を希望する場合は、病院で手術の適応を確認して、手術のメリットとデメリットについて、担当の医師から充分な説明を受けて判断してください。
神経ブロック
痛みの原因となる神経に麻酔薬を注射して、痛みを緩和する治療方法です。痛みに対する治療法としてはかなり有効ですが、比較的高度な技術が必要なので、脊椎専門の整形外科医や、麻酔医が行っているペインクリニックを受診されることをお薦めします。
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痛みがひどいためブロック療法を受けたいのですが

薬について

ビスフォスフォネート
ビスフォスフォネートは2リン酸とも訳し、2つのリン酸を、炭素を介して人工的に合成した化合物のことです。骨を溶かして吸収する「破骨細胞」の働きを抑制するため、骨が壊れず安定し、骨量が増加して骨折予防に効果があります。
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その他

カルシウム・パラドックス
カルシウムの摂取量が不足すると、骨のカルシウムが減って骨粗鬆症の原因となるばかりでなく、普段は微量しかカルシウムが含まれていない血管や脳、軟骨などのカルシウム濃度が上がってしまうことがあります。これがカルシウムパラドックスで、高血圧、動脈硬化、老人性痴呆などさまざまな生活習慣病や老人病の原因となります。
人間の血液には微量のカルシウムが含まれています。血液中のカルシウムが足りなくなると、心臓の動きがうまくコントロールできないなどの悪影響が出てしまうため、副甲状腺ホルモンが分泌されて、骨からカルシウムを溶かして補おうとします。しかし、血液以外の細胞内にも余分なカルシウムを取り込んでしまうため、カルシウム濃度のバランスが崩れ、細胞が正常に働けなくなってしまうのです。
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