骨粗鬆症財団20年のあゆみ
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12ことながら処方イコール服薬ではありませんので、半分しか薬を飲んでいないと骨折は減るどころか、増えることもわかってまいりました。 発展を遂げてきた財団にもこのように重大な課題がたくさんあります。骨の健康を守ることはあらゆる健康に直結します。老いを恐れず健康長寿を享受することは、人類全ての願いでもあります。国民保健の向上および老人福祉の増進に、より一層寄与すべく、公益性を保つために、設立20周年を迎え、公益財団法人に衣替えしましたことは財団における元来の趣旨に合致するものであります。 今後は骨粗鬆症に関連した研究助成に加えて、一般の方々に対する健康教育、予防医療、未病医療にも、より傾注してほしいと思います。患者さんが要支援や要介護にならず、いくつになっても可能な限り自立し、生産性のある生活を送れるよう、医療ばかりでなく、社会的インフラの整備も必要です。これらはこれからの取り組みとして重要なことであると思っています。 骨粗鬆症財団が成人式を迎え、この度、公益財団法人に衣替えをしましたが、これを契機にさらなる飛躍を遂げ、わが国の骨の健康維持に、より一層貢献し、一刻も早く骨粗鬆症による骨折減少を達成できますよう祈念します。

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