骨粗鬆症財団20年のあゆみ
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講習会場(東京)修了証の授与受付452012年現在、我が国には約2,500台の躯幹骨測定用のDXA装置が導入されており、世界でも有数の普及率で骨粗鬆症の診断や治療効果の判定に広く用いられている。正確な骨量測定は骨粗鬆症治療や骨折の予防に対して重要な意味を持っているが、臨床に即した高齢者の腰椎、大■骨近位部の骨量を精度よく測定する方法についての情報は少なく、かねてより骨量測定法に関する講習会の開催が強く望まれていた。 1 普及・啓発事業(国内)骨粗鬆症財団は、平成22年度・厚労省「老人保健健康増進等事業」の一環として、骨量測定を実施している医師・放射線技師らを対象にアンケート調査を行い、原発性骨粗鬆症の診断基準や骨粗鬆症検診の方法について十分に理解がなされていない実態を明らかにした。この結果を踏まえ、DXA法を用いた正しい検査技術の向上のための試験的講習会を東京都内にて開催し、非常に好評を得たことから、医療従事者に対する啓発活動として、主として現場で骨量測定にあたる放射線技師を対象とした講習会を全国各地にて催すことを決定した。講習会実施に先立ち、関連3学会(日本骨粗鬆症学会、日本骨代謝学会、日本骨形態計測学会)の後援を得、DXA装置を販売するGEヘルスケア・ジャパン、東洋メディック、日立アロカメディカルに共催をお願いした。機器メーカー3社には、開催地域の医療機関への講習会の告知や、開催当日の会場内の整理・誘導などで、多大なご協力をいただいている。また、プログラム終了後には、講習会受講者と3社の個別相談コーナーを設け、医療従事者からの機器特異的な疑問点の解消を図っており、受講者から好評である。講習会の開催に際しては、講習内容やテキストの充実を図るのに加え、開催日時を日曜日午後、受講料をテキスト代込みで3,000円、会場はターミナル駅近辺の至便な会議室を選択するなど、医師に比べ、学会や講習会に参加する機会の少ない放射線技師が参加しやすい環境を心がけた。各講習会ともかなり遠方からの参加が多く、このような配慮が重要と思われる。8. 精度よくDXAで骨量測定するための講習会

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