骨粗鬆症財団20年のあゆみ
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68FRAX®はWHOが2008年に作成した骨折リスク評価ツールで、骨量を測らずとも年齢、性別、身長、体重、骨折歴、両親の大■骨近部骨折歴、喫煙、飲酒などのリスクファクターを入力することで、今後10年間の骨折発生リスクを算出できる。日本では骨量測定機器が数多く普及しており、FRAX®が受け入れられにくい土壌がある。しかし世界の多くのガイドラインにも採用されており、我が国においても今後広く使用される可能性がある。財団では2009年8月、2010年10月、2012年4月に骨粗鬆症の専門医に対しアンケート調査を実施し、FRAX®受容度の経年的な推移を調べた。4. FRAX®の認知度に関するアンケート調査(平成21〜23年度事業) 3 調査・研究事業導入直後に比べ、認知度は上がってきているが日常診療での利用度には急激な増加はみられていない。理由としては、算出に手間がかかることや診察室でパソコンが使えないことなどが大きいようであるが、簡便なFRAX®専用の計算機が使えるようになったことで、外来での算出頻度が相当増加しており、利用意欲の向上につながっているようである。

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